ネガティブなニュースを見る時間を減らす「受動ストレス」を意識しよう
<2018.7.3>
しばらく前から、朝、テレビでニュースを見る時間を少なくしている。
5分か10分間位、主要なニュースをチェックするが、後はスイッチを切っている。夜のニュース番組もあまり見なくなった。
「受動ストレス」という言葉がある。
受動ストレスというのは、受動的に遭遇してしまうストレスのことで、テレビから流れてくる殺人事件などのニュースや、不安を煽る広告、ネットで他人を誹謗中傷しているコメント、会社で同僚が上司からパワハラされているのを隣で聞いてしまうとか、受動的に受けてしまうストレスのこと。
世の中は、「受動ストレス」に溢れている。
マスコミが明るい話題よりネガティブな事件を放送するのは、情報を伝える目的、それが私たちの生活に影響を与える可能性があるからという理由ももちろんあるが、ネガティブな情報が感情に訴えかけるからという理由もあるだろう。私たちは、ポジティブな軽い感情よりネガティブな重い感情の方がわかりやすいと感じるようだ。
ネガティブがいいと思っているわけではないが、感情が動くのだ。怒りや悲しみや不安を喚起した方が視聴率が上がるから、マスコミはそういう話題をセンセーショナルに報道する。ワイドショーなどでは特にそう感じる。
ニュースを見る、ワイドショーを見るといったことはあまりに当たり前すぎて、それがストレッサーだということに気づかないでしまう。
ストレスが全部悪いわけではないが、受け取る必要のないストレスからは離れた方がいいのではないか。
特に朝起きがけで、頭が働いていないようなときに見る情報は、潜在意識にダイレクトにインプットされてしまうように思う。
暗いニュースに接すると、世界は悪意や混乱に満ちているような印象を受けて不安になるが、もちろんそんなことはなくて、暗い事件ばかりではなく明るい出来事も起こっている。でも明るい出来事は報道されにくいから、あまり知ることができない。
また報道のされ方も偏りがあって、社会的に影響のあるニュースが大きく取り扱われるかというと、必ずしもそうなってはいない。
それよりも刺激的だったり感情を揺さぶるような事件が大きく報道されたりする。漫然と見ているとマスコミの決めた配分に沿って、見てしまうことになる。
そして、ニュースを見て怒りを覚えたり嫌な気分になったりする。だけど、それはその情報に接する前までは存在しなかった感情なのだ。ネガティブな感情が情報によって、呼び起されていることに気付く必要がある。気付けば、それを引き受けない選択もできる。
問題意識を持たなくてはいけない出来事について知ることは大切なことだが、直接自分に関係ないような個人的な事件やどうすることもできない他人の問題にまで、感情移入をして憂鬱な気分にならなくてもいいのではないだろうか。不安を感じやすい人や抑うつ状態にあるような人は、特に気を付けなくてはいけない。
それを冷淡なようで後ろめたくも思うのだけど、でも自分の精神状態を保つ方を優先することにする。
朝、テレビでニュースを見る時間が減って、好きな音楽を聴いたり、朝の時間にゆとりが感じられるようになった。穏やかな気持ちで一日をスタートできれば、その日の質も上がる気がする。
防ぎようもなく受けてしまうストレスは、日常に沢山ある。だからこそ、防げるストレスは自分で防ぐようにしたい。
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