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心がざわつく『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』感想


心がざわつく『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』感想

アマゾンから届いた『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』(野原広子・著 出版社: KADOKAWA/メディアファクトリー)を読み終えた。

「帯に発言小町で大反響!」と書いてあるが、私はダ・ヴィンチニュースで見つけて、webで読める第14回まで読み、続きがどうにも気になって購入した。

ほんわりしたかわいい絵に騙されると、とんでもないことになる。

ネタバレもあるかもしれないので、気になる人は読まないでほしい。

仲良しだと思っていた友達から突然無視される苦しみ。
ママじゃないし、ママ友なんて関係ないという人も多いと思うが、女子であれば少なからず無視やいやがらせや陰口、嘲笑、仲間外れ、いじめ、軋轢、それに類することを体験しているのではないだろうか。

読んでいて、昔体験したイヤな空気感を思い出して、心がざわつく。
そういうことに無縁で生きてこられたのなら、すごく幸せなことだと思う。

主人公のサキは幼稚園に通う娘を通じて、ママ友のリエと知り合い、なんでも打ち明けられる間柄になる。
けれど、あるささいなことをきっかけに、リエとその仲間から無視されるようになってしまう。
無視されても、同じ幼稚園に通うママ友としてサキは気丈に挨拶をし続けるが、実際は夏祭りに使う紙コップの色を聞くことですら怖くて躊躇する気持ちになっている。

そこにはママ友との仲が決定的になれば、子供がいじめられるかもしれないというジレンマがある。
きっぱりと決別できない辛さ。ママカーストの闇。

本人に無視される理由がなくても羨むものを持っているだけで、妬まれ疎んじられる閉鎖された世界が広がっている。

タイトルには小さな絶望とあるが、日常生活を浸食するこの絶望は決して小さくはない。

鬱屈した心は、悪意を受け入れられず、イライラが蓄積していく。

けれどサキは変わろうと決め、外の世界に向けて行動を起こしていく。

明るい兆しが見えたと思った瞬間、そこに待ち受ける衝撃のラスト。
かなりダークな展開なので、興味のある方は心して読んで下さい。


『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』
第14回まで読めます。


ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望
ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)



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