- ホーム
- 心の病気とメンタルヘルス
- 落ち込みやすさを改善する助けになる「心の状態」日記
落ち込みやすさを改善する助けになる「心の状態」日記
うつ状態で気分が落ちて仕方がなかった頃、自分の精神的なコンディションを毎日手帳につけるようにしていた。
「心の状態」日記というようなものだ。
100点満点で、「晴れ晴れとしてとても気分がいい」状態を100点、「気分がすごくいいわけでも落ちてもいない」状態を70点、「落ちて落ちてどうしようもない、最低最悪な気分」を0点として手帳につけていく。落ちたり気分がよくなった理由があれば、2、3行簡単にメモしておく。
当時は、30点から50点辺りを彷徨っていたと思う。点数も主観的なものなんだけど、データ化していくと色んなことがわかる。
落ちるときに何かしらのダメージや精神的ストレスなど明確な理由があるときもあるが、特に理由なくてもあまり状態がよくないときも多かった。
70点にいくことはほぼなかったから、デフォルトでややネカティブ、やや落ちている状態なんだと分かる。
通常の状態が、楽しいとかやや楽しいという人から見たら、生きづらい性格だ。
ただ、そこにこだわると自分を必要以上に否定しかねないので、うつ寄り気質、落ち込みやすい気質なんだと受け止めることにして流す。
面白いことに、特に何かきっかけとなる出来事がなくても、時間が経てばやがて浮上することもわかってくる。
落ちてもいつかは上がる。それを知っているだけでずいぶん違う。
外の状況で気分が左右されるのは仕方ないと思っていたが、外の状況が変わっても変わらなくても自分の物事の捉え方次第で気分が変わるのなら、振りまわされのはやめようと思えた。
それと浮上するのに時間がかかるときもあるしそうじゃないときもあって、いつか上がるのなら、反省という名のネカティブループの罠に落ちて自分を責め続けるより、さっさと落ち込みから脱出しようと気になってくる。
時間の無駄だ。
心の状態を記録しても、落ち込みやすさがすぐに改善するわけではないけれど、少しずつ物事の捉え方を自分でコントロールできるようになっていく。
以前より、どっぷり落ち込む頻度は格段に減った。
一定の効果を感じていた「心の状態」日記だったが、今は辞めてしまっている。
理由は簡単で、面倒になったのがひとつと、もうひとつはこのブログを始めたせいだ。
毎日ではないが不定期にブログを続けていると、2、3行のメモと比べ、感情の機微や心のコンデションの状態がよくわかる。
データ化しているつもりはないけど、よい忘備録になっていて、後から読み返すと、このときは大分追い詰められていたなとか、調子がよかったんだなとか、改めて感じさせてくれる。
もちろん根本的なところでは変わっていないが、前向きになったり後ろ向きになったり、そのときどきの気持ちは変化していく。
ブログのよいところは、記事を完結させることで、感情も一旦終わらせることができることだ。
現実の嫌な出来事は続いていても、ネガティブな感情に一旦終止符を打てる。
現実が続いている以上、それは棚上げってことかもしれないが、他の記事を書こうと思うと思考はそっちへ移っていて、元の感情からは大分自由になっている。
ある程度文章の中に入り込まないと、文章を書くのは難しい。少なくとも書いているときは、書こうとすることに集中している。
書くことで、能動的にネガティブスイッチを切れるのだ。
気分転換を沢山もっている人なら、書くなんて七面倒くさいことをやらなくてもいいのにと思ったりするが、あんまり気分転換を持たない不器用な私が実行できる数少ないことだ。
翻って考えると、このブログには、「生きづらさ」という重いテーマや心の有りようを書いた記事が多いけれど、面白いことや楽しいことを書けば、そちら側の楽しいことにチャンネルを意識的に合わせられるんじゃないだろうか。
楽しいことにファーカスして、全く違う視点から面白いブログをどこかでこっそりできないか、今ちょっと画策している。
実行するかどうかは別として、そんなことを考えるのが楽しい。
あっ、でもこのブログをやめるということではありませんので、念のため。