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身体の声に意識を向ける「ハンドマッサージ」体験
<2018.3.25>
ファッションビルの一階で、ハンドマッサージのイベントが開催されていた。
いつもは素通りするところだけど、無料だし時間があったので、してもらうことにした。
ハンドセラピストさんが、初めにアロマのマッサージオイルの香りを嗅がせてくれる。
フローラルの甘い香りが鼻孔をくすぐる。匂いのきついものは苦手だけど、これは好きな香りだ。
ハンドセラピストさんの手で温められたオイルは、滑らかに肌に伸びて、気持ちがいい。
指の腹で円を描くようにさすってもらったり、指の一本一本を丁寧に伸ばしてもらう。指と指との間の付け根を適度な刺激で揉んでもらうと、身体が緩んでいくのがわかる。
足もそうだけど、掌にも反射区という、身体の特定の部位に繋がる箇所があるのだそうだ。
眼精疲労がひどいことを告げると、「人差し指と中指の間に目の反射区があるんですよ」と、その部分を念入りにマッサージしてくれる。痛気持ちよくて、思わずうっとりしてしまう。
爪の生え際は、自律神経の乱れの改善。
血行をよくしたり、リンパの流れをよくし、老廃物を外に出しやすくするなど、ハンドマッサージには色々な効果があるらしい。
こんなに気持ちがいいとは思わなかったので、少し驚いてしまう。
同性でも、初めて会った人に手を触れられるなんて普通なら考えられないのだけど、そこにビジネスが介在すると、抵抗がなくなるから、不思議だ。
無料でやってもらっているので、厳密な意味でビジネスでもなかったりするのだけど。
わりといつも精神的にどう捉えたら楽になるかということを考えがちで、どちらかというと身体からの声はないがしろにしている。
でも、身体と心は繋がっているから、心の緊張を和らげる為には身体からのアプローチも必要なのだと改めて思う。
マインドフルネスとは、「今、ここ」、この瞬間に意識を集中して、現実をあるがままに受け入れることだが、不安、抑うつ、痛みといったものを軽減すると言われている。
私たちは常に、過去を思い煩い、未来に不安を覚え、この一瞬の中にいることを難しくしている。
今にしかいられないはずなのに、うわの空で、目の前の今を大切にしていない。
呼吸に意識を向けることがよく言われるが、呼吸だけではなく、一つ一つの行動すべてに意識を向けることが大切なのだ。それは、身体を通して行われる。つまり、日常的な中に瞑想があるということなのだろう。
「今、ここ」に集中する方法は沢山あると思うが、私にとってハンドマッサージは結構入りやすい方法に思える。
ボディマッサージはちょっと抵抗があるが、ハンドマッサージはそれほど敷居が高くない。
たまに受けてみたいと思うけれど、ハンドマッサージ単体でやっているお店は少ないのかもしれない。
この無料イベントを主催しているところも、ボディマッサージの導入として行っているようで、ちょっと残念に思った。
そんなわけで、用事を済ませた後、香りのいいアロママッサージオイルを買ってみた。
家に帰って使うのが楽しみだ。