知性の価値が音を立てて崩壊していきました
(「みんなの生きづらさ」/投稿者: セニンラ さん)
生きづらさを感じこのサイトに辿り着きました。
20代の会社員です。
小さいころから自閉的、内向的傾向があり、皆が遊んでいる端でスコップをいじくりまわしているような、そんな子供だったと記憶しています。
非常に鈍臭く、運動神経も悪く芸術面のセンスも全く無かったのですが、昆虫図鑑などを読むのは何よりも好きでした。
小学校のころは「博士」などとあだ名を付けられ舞い上がっていたのを思い出します。思えば人生で一番自己肯定感に溢れていた期間でした。
研究者向けだとよく言われました。深く考えることが何よりも好きでした。
しかし大学受験のときの挫折もあり、研究者になれるだけの知能には遠く及ばないと自覚していたので、普通の企業で働くため、就職活動をする道を選びました。
そのときはまだ、心のどこかで「自分は普通に会社でやっていける人間である」と信じていたのだと思います。
就職活動の面接あたりから「自分は異常者なのでは」という思いに苛まれるようになりました。
瞬時に人の意図をくみ取り、即座に言葉にする力。所謂コミュニケーション能力というやつが私には決定的に欠けていたのです。
仕事に求められるのは情報処理の速さや効率の良さであって、唯一得意だった「深く考えること」などは無用の長物であることをはっきりと見せつけられ、知性の価値が音を立てて崩壊していきました。
アガリ症である事も発覚し、思い立って駆け込んだ心療内科で「不安障害である」との診断を受け、投薬治療を一年ほど受けました。
薬が効いている間は何とか”普通の人間”らしく振る舞うことができましたが、薬が切れると同じような状態に戻ってしまい辟易しました。
自分が「異常者」だという自覚をはっきり持ったのは丁度この頃だったと思います。
精神安定剤のおかげで何とか一社だけ通りましたが、研究職になれるかも・・・という淡い希望はあえなく消え去り、僻地の工場の事務に配属されました。
攻撃的な上司に目を付けられ、協調性の無さ、要領の悪さも相まって「ナメくさった態度を取るな」などと罵倒される日々が続いています。
心療内科に通うには会社の保険証を使わないといけないので、ネットで購入した安定剤で凌いでいます。安定剤で仮面を被って生活しなければならない日々。
いつかぽっきりと折れてしまうのでは、というぼんやりとした不安が頭の中で今も渦巻いています。
半端者が一番辛いですね。
大した才能も無いのは分かっているのでせめて救いや支えが欲しいです。
無条件の肯定。
オウムに嵌った人も多分こんな気持ちだったんでしょうね。