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『人生の100のリスト』が書けないけど、リストの一つを体験してみる
ロバート・ハリス氏の書いた『人生の100のリスト』という本をご存じだろうか。
この本は、ハリス氏が19歳のときに、アメリカの冒険家が「一生のうちにやり遂げたい100の冒険」というリストを作成したという話に影響を受け、人生において達成したい100のことを記した本だ。
目標、夢、欲望を可視化することで、実現しやすくなる効果があるらしい。
リストを作り始めるがなかなか書き進むことができない。
切実にやりたいと思うことがない。
少し前まで、何も考えずに一日こんこんと眠りたいというのが、ただ一つの願いだった。
本当に疲れていると、欲望さえなくなる。
昔好きだったことなどを思い出しながら、リストを作っていく。
何かを作ること、創作することが好きだった。
創作系の習い事を10年以上も続けているが、スクールでのいざこざなどもあり、本当にその習い事が好きなのか怪しくなっている。
ほっておいても作品を作らずにはいられないくらいの才能もなく、
今は情熱も枯渇している。
やめるか続けるか決断しないといけないと思っているが、やめるのもパワーのいることなので、決断しないで先送りにしている。先送りにすることで、消極的に継続を選択している状態だ。
100には到底達しないリストに、フラワーアレンジメントがあった。
ブリザードフラワーやアートフラワー(造花)のお店に立ち寄ったときに、造花で作るフラワーアレンジの体験講座があって、自分では珍しく受けてみようと思ったのだった。
当日、お店の奥の体験スペースに行くと参加者は私一人だった。
一回きりの体験なので、気負いもない。
既に先生が花器にセットしておいてくれたスポンジに、あらかじめ用意されていた花々の茎を切りそろえ、位置を決め刺していく。
かなりアバウト、かつ大胆に刺しても後からやり直しがきく。
茎を短く切りすぎても、ワイヤーを巻きつけて継ぎ足しができるし、巻いた後もフラワーテープで巻くだけだ。
近くから見たら、かなりどうしようもないが、花や葉に隠れて少しも気にならない。
そのアバウトさ加減が、ゆるくていいなと思う。
一時間程で、拍子抜けするくらいに簡単に終えることができた。
アートフラワー自体が綺麗なので、技術がなくてもそこそこのものが仕上る。
先生に教えてもらいながら、何のしがらみもなくのびのびしている自分が小気味いい。
関係が継続するときには気を遣って楽しめないのだが、継続してもしなくてもいい関係なので、
いい意味で気が楽だ。
人から見たら本当にささやかすぎることだが、とりあえず、リストにあげたひとつを体験したことに満足を覚えている。自己満足でも少しも構わない。
ピンクと白の春らしいフラワーアレンジは、部屋の一角を明るくしてくれている。